厚生労働者は、薬事法に基づく化粧品の効能表示の範囲に、シワに関する2種類の表現を追加する方向で検討している。効能表示を定めた00年の同省医薬安全局長通知「化粧品の効能の範囲の改正について」を、11年12月末までに改正する。
　改正案では、化粧品の効能表示として認められている55種類に加え、「皮膚にうるおいを与え、乾燥によるシワを目立たなくする」と「紫外線（日やけ）にシワを防ぐ」という2種類を追加する方針。
　ただ、2月3日から3月4日までパブリックコメントを募ったところ、「業界によって賛否両論で、追加に否定的な意見も少なくなかった。寄せられた意見を基に再度検討する」（厚生労働省医薬食品局審査管理課）と話しており、改正内容には不透明な部分も残る。
　今回の改正は、日本化粧品工業連合会が化粧品の効能としてシワに関する内容を盛り込むよう要望したことから検討が始まった。同連合会は表示に関する自主基準を公表している。