厚生労働省は５月２９日開催の新開発食品調査部会で、アガリクス問題について検討した。食品安全委員会が４月３０日に示した最終評価書の内容を踏まえ厚労省は（１）引き続き情報収集を行う（２）地方自治体をはじめとする関係諸団体等にアガリクス食品への対応を連絡するとともに今後の情報提供を依頼する`との方向性を示し、部会委員らから了承を得た。
　食品安全委員会では、データ不足などを理由に「安全性について食品健康影響評価を行うことは困難」などとする最終評価書をまとめていた。この評価を受け厚労省では「現時点で法律上の観点から販売禁止をできるものではない」などとした。
　食品安全委員会では、がん患者がアガリクス製品を摂取して肝障害を起こした可能性を示唆する事例が確認されていることなどを根拠に、厚労省に情報収集など継続的な対応を求めていた。
　厚労省としては、これに応じて求められた情報収集を行っていく考え。ただ、「評価書は『引き続き情報収集を行う』ことを求めており、特段新しいことを行うことは求めていない」としている。